コロナウィルスが中々終息しませんが、この分ですと年を明けてもまだ続きそうです。最近の一日の感染動向を見ると、日本が500人程度に対して、アメリカが70,000人、ドイツは8,600人、フランスは26,000人、スペインが8,500人、イタリアが17,000人になっています。とくに欧州では増加傾向になっているようで、予断が許さない状況です。各国の保健省は「感染弱者」の感染を防止すべく、公衆衛生に更に力をいれると発表しています。

確かに公衆衛生に力を入れる事は大切ですが、個人の免疫力を落とさない工夫も大切でしょう。指圧は免疫力アップに寄与できるものだと考えています。
「免疫」を調べてみると、免疫は生まれながらにもつ「自然免疫」とワクチンなどによる「獲得免疫」に分ける事ができます。現在世界はワクチンによる「獲得免疫」に力を注いでいます。しかし免疫の基本は「自然免疫」です。これが強ければ症状を低く抑え、苦しまずに済みます。当然重症化もしません。

では「免疫力」はどこで決まるのかと言うと、「食べ物」と「心の状態」で決まります。言い換えると「消化器」と「自律神経」です。免疫物質(免疫細胞)は腸で作られ、自律神経で運用されると考えると分かりやすいです。そこで納豆や発酵食品、野菜食が良いと言われるわけです。

しかし考えてみますと、たとえ良い食べ物を摂ったとしても、消化吸収する自身の体の調子が悪ければ身に着かないわけです。それは良質の燃料を入れても、エンジン内がススだらけなら十分にその力を発揮しないのと同じです。ですから体調を維持・促進する方策も考えねばなりません。欧州でこれほどまで感染者が多いのは「自然免疫力」が低いからだと思います。

一般に西洋人を指圧してみますと体格の割には虚証が多く、とくに腹部がペシャンコの人が多いのが目立ちます。これが年配者や老人なら分かりますが、若い世代にも多いです。お腹がペシャンコというのはファッションモデルが衣装を着て歩いているとき、肋骨から腹部がえぐれている姿を見た事があると思いますが、あれが虚したお腹です。これは病気に対して抵抗力のないお腹と言われています。このようなお腹は弾力がなく活力がないです。当然体調も良くないので、一旦事が起こると長引きやすいのです。

ところが指圧をするとこの虚したお腹に力が出て来ます。へこんだお腹も膨らんで、弾力も徐々に回復して来ます。それと同時に体調も変化し、体が軽く感じたり寝起きが良くなったりします。「消化器」の働きも良くなりますので、免疫物質の産生も当然活発になるでしょう。このような内的な準備を整えながら「食事」を摂れば、「自然免疫力」も当然向上して行くと思います。欧州の人も大いに指圧を受けて貰いたものです。

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